スロットで月間プラス収支を目指すおっさんの奮闘日記

アラフォー 期間工 借金etc 悩み、もがき、追い詰められながらもそれなりに日々を楽しんで生きているおっさんです。日常の様々な事を記事にしています。2019年7月にフル満了で神戸市に帰ってきて、今は介護施設で働いています。

負け犬の遠吠え ~確定~

幸いに逮捕はのがれたのだが、あれ以来銭形を避けるようになった。

 

『逮捕だぁ~』

 

あの演出が、近未来の自分を物語っているようで、とてもやるせない気持ちになる。

 

 

 

全ての取り調べが終わった後、健二は自分の罪について調べた。

 

『収益移転法違反』

 

正式名称はもっと長く、覚えていない。確か、100万円以下の罰金か、1年以下の懲役だったと思う。健二は初犯で、組織的に売買していないので、いきなり懲役はないだろうと思っていた。

 

秋に取り調べは終わり、検察から連絡があったのは翌春だった。今思えば、この期間に少しでもお金を貯めておれば良かったのだが、健二はそこまで真剣には考えてなかった。

 

「ま、何とかなるだろう!」

 

根拠の無い楽観主義とでも言うのか、そんな調子で変わらずいつもと同じような生活を送っていた。

 

翌春、検察から連絡があり、健二は向かった。警察での取り調べ内容の確認があり、裁判をするか略式起訴をするかを尋ねられた。説明を受けてもいまいち理解出来なかったので、略式起訴を選択した。後で調べると、略式起訴を選択した時点で罰金刑が確定するようだ。

 

愕然とした。

 

お金が無くて罪を犯したのに更に罰金刑とは…

 

弁護士サイトや某知恵袋等で調べると、50万円前後だろうと健二は思った。

 

約2ヵ月後、裁判所から判決が届いた。

 

『左記の者を金400000円の罰金刑に処する』

 

今、手持ちは10万円。一月後の期限までにあと30万円…無理だ。

 

いや、ちょっと待てよ!

 

10万円を元に、毎日5000円をスロットで増やし、自分の給料と合わせれば、かき集めれば何とかなるかも知れない。

 

健二は本気で考えていた。

 

今考えると、(根本的な間違いは別として)当時の健二は沢山の判断ミスをしていた。

 

1つのホールで勝負しようとしていた。

そこはベタピンの店だった。

ジャグラーで勝負しようとしていた。

 

 

 

結果、3日でゼロになった。最後、トータルイクリプスを訳も分からず打ったが、ゼロになった。

 

「やっぱりあかんか。お金どうしよう。」

 

良くない時はよくない事が続くもので、同じ時期、勤めている会社の業績が落ち込み、給料も2万円程下げられた。

 

「検察に相談してみよう!」

 

健二は検察に行き、検察官に事情を説明して分割払いが出来ないか相談したが、刑罰なので一括しか認められないと言われた。

 

期限までに納めない場合は、督促状(期限は2週間)を発送し、それでも払わない時は催告状(期限は2週間)を発送する。それでも払わない時は出頭又は逮捕され、拘置所で1日5000円換算で労役をしなければならないとの事であった。

 

「80日かぁ。」

 

それで罪を償えるならとも思ったが、それまでにやれるだけはやってみようと思った。

 

調べると、自動車会社の期間工になると祝い金など、短期間でまとまったお金が入ってくるようだ。

 

「これや。」

 

健二は会社に辞表をだした。同時に期間工の面接を受けた。すぐに採用が決まった。場所は広島県だった。